【量産型人工知能】 ホームズのいらない世界

ワトソン

何やら漫画のようなことが起きている。
まずはこちらの記事を見て頂きたい。
IBMの人工知能「ワトソン」、医者が思いもよらぬ治療法を続々発見(現代ビジネス)

米IBM社が社運をかけて凄まじい精度の人工知能を開発したそうだ。
名をワトソンというらしい。
ワトソンと言えば、かの有名なシャーロック・ホームズの助手として知られている。
つまり、いずれそういった役割を彼に担わせて行きたいのだろう。

さて、この人工知能 「ワトソン」 君が医療の世界で大いに活躍しているらしい。
IBM社が総力を挙げてありとあらゆる知識を詰め込んだ人工知能だそうで、その都度最適な答えを即時割り出すのだというから、知識において人間が敵うはずもないだろう。

で、こういうニュースを目にするとおそらく誰もが真っ先にこう思うんじゃないかな。

“暴走した人工知能による人類への侵略はいつ起きますか!?”

これ。私も考えた。
やっぱり思わずにいられない。
IBM社の人工知能がどれだけ凄いかとか、そんなことよりもとりあえず漫画のような展開に夢を膨らませてしまう。
なのでここからは私の下らない未来展望を書いて行きたいと思う。

まず大前提として、この人工知能はいずれ量産態勢に入ると思うのね。
IBM社が社運をかけている以上、そこまでの筋書きは当然ながらあるはずで。まさか役立つ一台を開発してこれで終わり、なんてことはないだろう。
ワトソン君はあくまで、そのためのプロトタイプに過ぎないだろうし。
やがて人工知能の性能や普及に人々が驚くこともなくなり、それが日常のように感じる頃には世の中のあらゆるものが人工知能により支配された世界になっていると思う。
実は既に私たちはその世界に両足を突っ込んでいる。

例えばPCやスマホなんかはお手軽な人口知能と呼べるだろう。
スマホの普及は想像以上の速さだったし、今ではスマホの問題 (スマホ依存・歩きスマホなど) が社会現象にもなっている。
わからないことがあればGoogle検索、目的地までの交通手段を知るためにスマホアプリを活用する。
私たちはいつの間にか人工知能なしでは生きられない存在になってしまった。

というより、考えずに何かに頼るようになってしまった。
確かに人が楽に生きるために便利な世の中にはなったが、それと引き替えに人間は誰かに与えられるのを待つ生き物になってしまった。
人が指示を与え、人工知能が考え、人は言う通りにする。
その人間の行動をまた人工知能は学習する。
一方、人は当たり前のように 「あぁ、なんて便利なんだ」 とふんわり考える。その心理を人工知能は学習して更に次は何をすべきかと考える。
果てはあらゆる人間の思考を学んで独自の思考形態を持つようになる。
つまり、人工知能にしか持ち得ない新しい個性の誕生だ。
人々はこれを大いにエンタメの場で活用しようとするだろう。だって何か楽しそうだから。

でもここまで来るとね、さすがに何かがおかしいことに気付く人が出て来る。
ところが気付いたところで行動を起こそうなんて人はごく一部なわけで。
大多数は 「別にいいじゃない。だって生きるの楽なんだし。え、何? じゃあ昔の不便な時代に戻れとでも言うの? 否定するのはいいけど他に何か良い代替案はあるの?」 といった具合だろう。

さて、更に未来の話をしよう。
いったい人類はどうなったか。

人は人工知能を体の一部に移植することから始まり、やがて膨大な知識と人間らしい感情を兼ね備えた、実態を持たない何かへと変貌を遂げている。
人工知能による徹底的な合理的思考は、【実体を持たない】 という在り方を導き出した。
考えたり感じることさえ出来れば、別に実体が無くても人は有意義に何かを楽しむことができるからだ。
実体は無くても、他の誰かと何かを共有することもできるし、わざわざ遠いところへ何光年もかけて旅へ出かける必要もない。
食事も必要なければ排泄もない。人間本位ではあるけど、何とも自然に優しい。
環境問題や人口の問題もきれいに解決されている。
つまり、人間のための思念世界だ。

私はね、思うんだ。
スマホもそのうち実体のない何かに進化するんじゃないかと。

ワトソン君は医療の現場で大いに活躍していると聞く。
医療が発展すると人の寿命は当然延びる。
しかし、それが本当に良いことなのかはまだ誰にもわからない。
それを知っているのはおそらく、少し未来の人工知能だけだろう。

[スポンサードリンク]

Mr.ASK

「六弦アリス」 や 「七幻シュトラーセ」 という、アンダーグラウンドな音楽ユニットの主宰。
サラリーマンを経てITベンチャーを起業後、突然音楽に目ざめて現在に至る。
日々、謎の社会派コラムを自身のページにて執筆している。

関連記事

  1. Goth

    【答えはあるのか!?】 アートの本質

  2. 【謹賀新年】 明けましておめでとうございます!

  3. ムーランルージュ

    【好きか嫌いか】 エンタメの本質

  4. 舞台

    【主役になろう!】 客観という名の主観

  5. もっと便利になっても良いんじゃないか同人音楽界

  6. 靴に拘る人は仕事ができるらしい

  7. ここが変

    【ここがヘンだよ】 同人音楽

  8. 自己啓発を必要とする前に知っておくべき3つのこと

  9. BOOTH

    【イベント出展】 ブースデザインの重要性

PAGE TOP